「未納の税金があります」と書かれたメールが届いて、しかも宛先が『NTA国税庁』。大人だと3回目も来る場合も報告されています。となると、さすがに本物か気になります。
このページは、国税庁を名乗るメールが本物かどうか確かめたい人向けの内容です。3回も無視してきたけれど、今回こそ確認したい、という人のために書きました。
結論から先に書きます。『NTA国税庁』が宛先になっているメールは、ほぼフィッシング詐欺(偽サイトに誘導してお金や情報をだまし取る手口)です。見分け方と、届いた時の対処をまとめました。
結論:『NTA国税庁』からのメールはほぼフィッシング詐欺です
そもそも国税庁は、メールやSMSで「未納の税金がある」と納付を求めません。差し押さえや滞納処分(税金が払われない時に財産を強制的に処分する手続き)の連絡が、メール1通で送られる仕組みでもないです。
本物の通知は基本的に書面で郵送されます。督促状や差押予告書という紙が、自宅の住所宛に届く流れになる。メールやショートメッセージで「最終通告」や「クレジットカードで今すぐ支払い」と求められることは、まずありません。
宛先表示が『NTA国税庁』になっている時点で、本物ではないと判断していい内容です。本物の組織が、英語の略称(NTAはNational Tax Agencyの頭文字)と日本語をくっつけた不自然な差出人名を使うことはまずないからです。
3回届いて毎回無視してきた判断は、結果として正解だった、ということになります。同じ手口は、国税庁の公式注意喚起ページ(nta.go.jp/information/attention/attention.htm)でも「国税庁を装った不審なメール・SMS」として継続的に告知されています。
なりすましメールを見分ける4つのチェックポイント
見分け方は、メールを開いた時に4か所だけ見ればすぐ判別できます。送信元、宛名、文面、リンク先の4点です。慣れれば1分かかりません。
順番としては、まず差出人欄をタップして実際のメールアドレスを表示させます。次に本文の冒頭で自分の名前があるか確かめる。最後にリンク部分にマウスを乗せる(スマホなら長押し)と、リンク先のURLが見られます。
- 送信元アドレスが「@nta.go.jp」や「@e-tax.nta.go.jp」の公式ドメインになっているか
- 本文に自分の氏名で宛名が書かれているか(詐欺は「お客様」止まりや無記名が多い)
- 「最終通告」「差し押さえ」「24時間以内」のように不安を煽る言葉が並んでいないか
- リンク先のURLが「nta.go.jp」で始まっているか(マウスを乗せると下に表示される)
特に注意したいのは送信元の表示名になる。差出人欄に「国税庁」と表示されていても、実際のメールアドレスは全く別物だったりします。表示名ではなく、@マークの後ろのドメインだけを見れば判別できる。「nta.go.jp.xxx.com」のように、本物のドメインを途中に混ぜた偽アドレスもあるので、最後のドット以降まで確認したほうがいいです。
届いた国税庁メールへの対処手順
- メール内のリンク・ボタン・添付ファイル(LNKファイルなど)を絶対に開かない
- メールはそのまま削除するか、迷惑メールに振り分ける
- 気になる時は、検索エンジンから国税庁の公式サイトを直接開いて確認する
個人的にはここが一番大事です。メール内のリンクや添付ファイルを絶対に開かない。これさえ徹底できれば、被害にはつながらないです。
とはいえ、間違って一度クリックしてしまった、というケースもあります。その場合でも、開いた先のページで氏名・住所・カード番号・暗証番号を入力していなければ、慌てる必要はないです。ブラウザを閉じて、念のため端末のウイルススキャンをかけておけば十分になる。
真偽が気になる時は、メール内のリンクを使わずに別ルートで調べます。Googleなどで「国税庁」と検索して公式サイト(nta.go.jp)を開き、そこから「組織(国税局・税務署)」のページで最寄りの税務署の電話番号を確認できる。電話で「こういうメールが届いたんですが」と聞けば、その場ではっきり答えてくれます。
e-Taxのメッセージボックスで本物の通知か確かめる
ただ、電話するのが面倒な時もあります。そんな時はe-Tax(国税の電子申告システム)のメッセージボックスを見れば、本物の通知が来ているかどうかを自分で確かめられる仕組みです。本物の電子的な通知は、必ずここに記録が残ります。
確認の流れはこうです。まずメール内のリンクは使わずに、ブラウザで「e-Tax」と検索して公式サイト(e-tax.nta.go.jp)を開きます。トップから「ログイン」を選び、マイナンバーカード方式かID・パスワード方式でログインする流れになる。
マイナンバーカード方式なら、カードと読み取り対応スマホ(またはICカードリーダー)が必要です。ID・パスワード方式なら、税務署で発行された利用者識別番号と暗証番号を使います。
ログイン後、画面の「送信結果・お知らせ」から「メッセージボックス一覧」を開きます。本物の納付督促や滞納処分の通知が来ていれば、ここに必ず記録が残っているはずです。何もなければ、届いたメールはe-Taxの正規の通知とは無関係だったということになる。
所要時間は、初めての人でも5分から10分くらいでできる作業です。一度ログインの方法を覚えておけば、次に同じメールが来た時にすぐ判別できます。
まとめ
- 結論:『NTA国税庁』を名乗るメールはフィッシング詐欺で、無視してきた対応で正解
- 次にやること:メール内のリンクと添付は開かず削除し、e-Taxのメッセージボックスで本物の通知の有無を確認する
- 覚えておくこと:国税庁はメールやSMSで納付の督促や差押えの連絡をしない。連絡先はnta.go.jpから調べる
『NTA国税庁』表記のなりすましメールは、nta.go.jpの公式サイトとe-Taxのメッセージボックスを直接見るだけで、滞納処分とは無関係だと判別できます。

